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浦崎谺叉琉
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伝聞によると
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萌え殺し絵描き。
攻め(責め?)句が上手い。
モノマネちょっとできる。(声系)

だそうです。

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ショートストーリーのつもりでほのぼの的なBLカップリングやギャグや時には真面目なSSを書き込んだりする気まぐれスペース。一時的メモっぽい。
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2007/09/17  04:13:58
突然始まった、鬼との同居。
一人で生きてきた我にとって、めまぐるしい変化が訪れてしまったにもかかわらず、心は充実して、安らかだった。
少し前までは全く知らなかった元親という男の存在が、傍にいる事で、無為に過ごしていた日々を塗り替えていくのがよく分かる。







まだ元親に対して、愛だの、好きだのという関連の言葉や行動は交わしていない。だが、我はいずれ、それを求めるだろう…。

元親は、鬼とは思えぬほど人間らしく、我に食事を作ってくれたり、炊事も洗濯も掃除もできる。我よりてきぱきとこなしているのを見ると、自分が人間として自信を無くしてしまいそうだ。
「長生きしていると、こういう文明の利器が進化していくのがすげぇ面白くてな。自分から新しいのを知って行きたいんだ」
そう元親は笑って言う。
「我は昔の事をもっと思い出したい。」

そなたとの思い出を、知って行きたいぞ。

そう言うと、少し悲しそうに笑う元親。
「想い出は…辛い部分もあるぜ」
「よい。我は…そなたが開きたくないであろう過去も知る権利があるはず。それはそなたから聞き出さずに、自分で見てゆきたい。きっと、夢が教えてくれる。記憶という名の夢が―。その結果に対して元親を責めたりはせぬ」

きっと、きっととてつもなく辛い、苦しい想い出であったのだ。
元親のそぶりで、そう予感できる。だが、知らなければならぬ。我は思い出さなければ、生まれ変わった意味が無いのだ。



元親との暮らしは、驚くほど馴染んで、あっという間に月日が経った。
寒さが厳しさを増した2月。
そんな辛い季節を乗り切ることができるのは、元親が傍にいてくれる温もりがあったからで。

「んじゃ、俺は夕方までに仕事済ませるから、買い物よろしくな。ちゃんと国産のものを買うんだぞ?」
「分かっておる」
我のバイトが非番であった為、元親の指定した夕食の食材を買いに出かけていた。
「…食材はこだわるものなのか…」
一人でいるときは、買うものは殆ど出来合いの惣菜やレトルトだった。元親は基本的に作るのを習慣としているらしく、野宿の前に竹中の家のキッチンを借りて、いろいろ作っていたらしい。
野菜やら肉やらで重くなったビニール袋を下げて帰り道を歩いた。

ああ、夕焼けが見える。
あの頃は空は電線で遮られる事も無く、どこまでも続き、そして山の色へと繋がっていた。それでも、今の夕焼けも美しいと思う。
今の我が感じているように、過去の我も、時は違えど同じ空を見た…。
何気ない風景ではあるが、立ち止まってしばし見つめたくなる―。

生きていて、それに対する喜びの存在をこういう時に知ることができるのだ。



「幸せそうですねぇ」
唐突に、そう発せられた言葉。
「?」
振り返ると、白い長髪の男が立っていた。
「なにか、用か…?」
「ええ、用があるんです。貴方に―」
男はニィ…と口の端を吊り上げ、我を見た。
その瞬間、どす黒いオーラがぬるりと体に纏わりつくような気がした。
(こやつ、人間じゃ…ない!)
「貴様…何者だ!?」
「フフ…名乗っても、どうせ貴方には分かりゃしませんよ…ククク」
そう言って、奴の目が紅く光る。
(まずい、こいつ…!)
目を逸らそうとしたが、既に体が縛り付けられたように、身動きが取れなくなっていた。
男は我にゆっくりと歩み寄り、まるで大事なものを掻き寄せるかの如く、我を抱き締め…。
「!」
肩口に鋭い痛みが奔った。
「ぅ…ぁ!」
噛み…付かれている。
灼熱が注ぎ込まれているような苦痛を感じる。
遠のきそうな意識を奮って、やっとの事で男を振り解く。
「…な、何を…した!?」
「フフフ…」
男は嬉しそうに、口元を笑みに歪める。
「お呪いですよ。オマジナイ。中途半端な、貴方の属性を何とかしてあげるための布石…」
「なぜっ―」
好奇心ですよ。もちろん個人的な。ハハハ、アハハハハハハ!!
「う、くっ…っぐ」
鼓動と同じタイミングで、肩口が熱に疼く。
「その毒はね…強くは無いんですけど。異形の力を借りなければ…人間の貴方は死んじゃいますよ」
「何…どうい…う意味ッ」
「人を捨てて生き延びるか、人としてあっけなく死ぬか」
「ぅう…」
「鬼さんに、助けてもらったらいいですよ。…ではまた会いましょう、ククククク…」

(元親…モトチカ…もと、ち…か)
助けて…我はどうなってしまうのだ。
はやく…元親のところに行かなければ…!
いたい…イタイ。アツイ…。
おぞましい魔が、我の中を喰らおうとしている…。

「もとちか…」





出てきちゃった。あけっちゃんw
冬の平日の夕方に元就を尾行だなんて!!

夕焼けかぁ…田舎は何か無意味に夕焼けきれいです。
でもオイラは、かーちゃんの実家の近くで見た夕焼けが一番好きです。
工房時代の良い思い出。
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