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プロフィール
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浦崎谺叉琉
性別:
非公開
趣味:
惰眠
自己紹介:
伝聞によると
勘の鋭い電波発信源。
いいひと。
萌え殺し絵描き。
攻め(責め?)句が上手い。
モノマネちょっとできる。(声系)
だそうです。
[ここの動作環境]
OS:
Windows 2000
Windows XP
Browser:
InternetExplorer 6.0
Netscape:7.1
Firefox:1.5
Sleipnir:2.1
Opera:8.5
勘の鋭い電波発信源。
いいひと。
萌え殺し絵描き。
攻め(責め?)句が上手い。
モノマネちょっとできる。(声系)
だそうです。
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ショートストーリーのつもりでほのぼの的なBLカップリングやギャグや時には真面目なSSを書き込んだりする気まぐれスペース。一時的メモっぽい。
2024/10/21
10:32:20
2007/09/19
04:35:27
「ぅ……もとちか」
風邪でもひいたか、待ってろすぐに寝床に…といいかけて抱き起こそうとして、元就が小さく「噛みつかれた」と声を絞り出した。
「何?」
「毒……噛まれた。たすけて……」
そう言うので慌てて元就の服を剥ぐと、左側の肩口に薄青い皮膚の変色……というよりは肌の上を這う紋様の様な物が見られた。まるで桔梗の花弁を押し付けたような形。それが不気味に元就の肩を喰らっている。
元就が着ていた服の方にはその跡が見られなかったため、身体を見て元親は愕然とした。
「何だよ……コレ」
自分の手に負えないことだと認識し、すぐさま竹中を呼んだ。念で秀吉に声を掛け、来てくれるよう竹中に伝えてもらう。
風邪でもひいたか、待ってろすぐに寝床に…といいかけて抱き起こそうとして、元就が小さく「噛みつかれた」と声を絞り出した。
「何?」
「毒……噛まれた。たすけて……」
そう言うので慌てて元就の服を剥ぐと、左側の肩口に薄青い皮膚の変色……というよりは肌の上を這う紋様の様な物が見られた。まるで桔梗の花弁を押し付けたような形。それが不気味に元就の肩を喰らっている。
元就が着ていた服の方にはその跡が見られなかったため、身体を見て元親は愕然とした。
「何だよ……コレ」
自分の手に負えないことだと認識し、すぐさま竹中を呼んだ。念で秀吉に声を掛け、来てくれるよう竹中に伝えてもらう。
玄関先で買い物袋を掴んだままの元就が倒れているのを元親が発見したのは、日が沈んでしばらくした時の事だった。
「元就 !?」
駆けつけた竹中は元就の身体を見ると、不気味な紋様に眉を顰めた。
「桔梗毒だ」
「ききょうどく?」
「蛇族明智家が使う呪法の道具の一つ……というか十八番だよ。人を祟ったり呪い殺す時に使う呪具は道具だけでなく、言葉、念、歌、儀式や、薬毒があってね。彼ら一族は自分の身体に潜在的に持つその毒を、呪具として呪いの依頼を受けるんだ」
「何で元就が……」
「分からない…元就君は誰かに恨まれるほど有意義な人間関係は築いていないはずだけどね」
どうにかならないのかと問うと、あっさりと「できる」と答える竹中。
「多分、元親君の力があれば、何とかなるよ」
「俺?」
どういうことだそりゃ?
「基本的にこの毒は人間専用で、毒単体だとそれ以外の力にはめっぽう弱いんだ。もし元親君がこの毒を喰らっていたら、すぐに自分の力で吹き飛ばせる」
「つまるところ、俺は…」
「元就君の傷から毒をある程度吸い出して、身体に根を張った残りの毒は、君の血を与えて根絶させる」
うまく行くはずだよ、君達なら。
「なっ…」
それって、鬼と異種族同士の契約とほぼ一緒じゃねーか!
「元就を鬼にするって事だぞ!血の交換じゃないか」
「でも、そうしないと死ぬよ。元就君」
竹中に静かに言われて、元親は押し黙る。
異種族間で互いの血を飲むというのは、血の契りと呼ばれる。その契約を交わしたら、強い力を持つ種族の方に引っ張られる形で、その生き物の属性がシフトするのである。
だが、いきなり元就を鬼化させるという竹中の提案に、元親は賛成できない。
「リスクがないわけじゃない……。元就が俺の力に滅されるかも―」
「ねぇ、元親君。前の元就君とさ、どこまで関係進んでたんだっけ?」
「いきなりなんだよ。関係無いだろそんなこと」
「関係あるよ。抱き合う?キス?セックス?これらは全て”交わり"だよ。修羅と人間が出会うこと自体、縁(えにし)が絡み合うのだから」
君達は幼い頃からずっと仲良く一緒にいたんだろう?
友情が恋に変わって、身体を重ねて…。強い想いと生命が君達は繋がっているからこそ、
元就君はもう一度君に会う為に生まれてきた。
「その元就君を、"人間のまま”みすみす死なせて仕舞うのかい?」
「…」
漠然と考えていたんでしょ?どうせこのまま生き続けても、元就君は人間としての寿命を全うして、君の感覚からは驚くほど速い時間で老いて死ぬ…出来るならどうにかしたいって。
それかもしくは、元親君。元就君の生に合わせて自殺するつもりだった?
「……」
「人と、そうでない者との壁を超えられるなら…それでいい方向に向かう未来が見えるなら、僕は喜んで飛び出すけどね」
秀吉みたいに朝の山の空気で元気になりたいよ。と、竹中は微笑む。
「うまく行くかな。俺、ずいぶん鬼らしいことしてないし。元就の体にとんでもないことしちまったら俺また…」
「ああもう、しなきゃ元就君は死んじゃうんだからするしかないの!」
バシン!と、元親の背を叩く。
弱々しく息をするだけの元就に、元親が語りかける。
「元就。ちょっとだけ聞いてくれ」
今からお前の毒に汚染された血を俺が飲んで、足りない分は俺のをやる。コレやると副作用でお前が俺と同じ種族になってしまうんだ。完全に鬼っていうよりかは、鬼寄りの人間扱いだろうけど。
「……ぅ、む」
だから、了解だけは取っとかないといけないんだ。後悔しない様に。
「ゎか……た。元、親……」
「ん?何だ?」
「す、してく…れ」
「え?」
キス、してくれ。
元親は小さくうなずいて、そっと唇を重ねる。現世の毛利とは初めての口付け。
名残惜しい気持ちを振り払って、元親は鬼に変化した。
「んじゃ、ちょっと我慢な」
そのまま肩口に口を寄せ、肌に牙を宛てる。
「……もとちか……」
すぐ傍にいる元親のオーラが異質なものに変わったのを元就は感じた。その直後に肩に走る鈍い痛み。
「ン……ぅ」
身体の内側の一部分を、引き剥がしているような感覚に襲われた。
しかしあの男と違い、噛み付かれている痛みは既に和らいでいる。徐々に、熱いしんどさも抜けていく。
(元親が、我の血を飲んでいるのか)
血は美味い物なのだろうな……元親にとっては。
だが吸われる自分の方も気分は悪くない。
頭の中で考えている事が溶けて、意識がまどろんでゆく。
「元就、俺の血を飲め。飲むのは少しで十分だから」
腕に歯を立てて食い破ったらしい、元親が己が血の溢れる手を元就の口に寄せる。
元就は静かにそれを嚥下した。
「……んっ、く」
何ら変わりない、しょっぱい鉄の味。
(どうしてコレを上手いものと感じるのだろうか……)
一連の儀式を終え、元親は元就を抱きしめる。
「ホントに、コレでうまく行かなかったら恨むぜ」
「元親は…泣き虫だな…」
元親が泣いている。
(よく泣く男だな。図体がデカイ癖に。ん?元親が泣いた所を見たのは初めてではなかったか?)
わからぬ……。
ゆっくり目を閉じると、意識も一緒に闇に落ちて行った。
つまるところ、元親は今の元就に対しては腫れ物をあつかう様に
大事にしているんですね。だから手も出さないんです。
まだ前半戦。なげぇ~。
秀吉実はこの場面にいますけど完全に空気ですな。
「元就 !?」
駆けつけた竹中は元就の身体を見ると、不気味な紋様に眉を顰めた。
「桔梗毒だ」
「ききょうどく?」
「蛇族明智家が使う呪法の道具の一つ……というか十八番だよ。人を祟ったり呪い殺す時に使う呪具は道具だけでなく、言葉、念、歌、儀式や、薬毒があってね。彼ら一族は自分の身体に潜在的に持つその毒を、呪具として呪いの依頼を受けるんだ」
「何で元就が……」
「分からない…元就君は誰かに恨まれるほど有意義な人間関係は築いていないはずだけどね」
どうにかならないのかと問うと、あっさりと「できる」と答える竹中。
「多分、元親君の力があれば、何とかなるよ」
「俺?」
どういうことだそりゃ?
「基本的にこの毒は人間専用で、毒単体だとそれ以外の力にはめっぽう弱いんだ。もし元親君がこの毒を喰らっていたら、すぐに自分の力で吹き飛ばせる」
「つまるところ、俺は…」
「元就君の傷から毒をある程度吸い出して、身体に根を張った残りの毒は、君の血を与えて根絶させる」
うまく行くはずだよ、君達なら。
「なっ…」
それって、鬼と異種族同士の契約とほぼ一緒じゃねーか!
「元就を鬼にするって事だぞ!血の交換じゃないか」
「でも、そうしないと死ぬよ。元就君」
竹中に静かに言われて、元親は押し黙る。
異種族間で互いの血を飲むというのは、血の契りと呼ばれる。その契約を交わしたら、強い力を持つ種族の方に引っ張られる形で、その生き物の属性がシフトするのである。
だが、いきなり元就を鬼化させるという竹中の提案に、元親は賛成できない。
「リスクがないわけじゃない……。元就が俺の力に滅されるかも―」
「ねぇ、元親君。前の元就君とさ、どこまで関係進んでたんだっけ?」
「いきなりなんだよ。関係無いだろそんなこと」
「関係あるよ。抱き合う?キス?セックス?これらは全て”交わり"だよ。修羅と人間が出会うこと自体、縁(えにし)が絡み合うのだから」
君達は幼い頃からずっと仲良く一緒にいたんだろう?
友情が恋に変わって、身体を重ねて…。強い想いと生命が君達は繋がっているからこそ、
元就君はもう一度君に会う為に生まれてきた。
「その元就君を、"人間のまま”みすみす死なせて仕舞うのかい?」
「…」
漠然と考えていたんでしょ?どうせこのまま生き続けても、元就君は人間としての寿命を全うして、君の感覚からは驚くほど速い時間で老いて死ぬ…出来るならどうにかしたいって。
それかもしくは、元親君。元就君の生に合わせて自殺するつもりだった?
「……」
「人と、そうでない者との壁を超えられるなら…それでいい方向に向かう未来が見えるなら、僕は喜んで飛び出すけどね」
秀吉みたいに朝の山の空気で元気になりたいよ。と、竹中は微笑む。
「うまく行くかな。俺、ずいぶん鬼らしいことしてないし。元就の体にとんでもないことしちまったら俺また…」
「ああもう、しなきゃ元就君は死んじゃうんだからするしかないの!」
バシン!と、元親の背を叩く。
弱々しく息をするだけの元就に、元親が語りかける。
「元就。ちょっとだけ聞いてくれ」
今からお前の毒に汚染された血を俺が飲んで、足りない分は俺のをやる。コレやると副作用でお前が俺と同じ種族になってしまうんだ。完全に鬼っていうよりかは、鬼寄りの人間扱いだろうけど。
「……ぅ、む」
だから、了解だけは取っとかないといけないんだ。後悔しない様に。
「ゎか……た。元、親……」
「ん?何だ?」
「す、してく…れ」
「え?」
キス、してくれ。
元親は小さくうなずいて、そっと唇を重ねる。現世の毛利とは初めての口付け。
名残惜しい気持ちを振り払って、元親は鬼に変化した。
「んじゃ、ちょっと我慢な」
そのまま肩口に口を寄せ、肌に牙を宛てる。
「……もとちか……」
すぐ傍にいる元親のオーラが異質なものに変わったのを元就は感じた。その直後に肩に走る鈍い痛み。
「ン……ぅ」
身体の内側の一部分を、引き剥がしているような感覚に襲われた。
しかしあの男と違い、噛み付かれている痛みは既に和らいでいる。徐々に、熱いしんどさも抜けていく。
(元親が、我の血を飲んでいるのか)
血は美味い物なのだろうな……元親にとっては。
だが吸われる自分の方も気分は悪くない。
頭の中で考えている事が溶けて、意識がまどろんでゆく。
「元就、俺の血を飲め。飲むのは少しで十分だから」
腕に歯を立てて食い破ったらしい、元親が己が血の溢れる手を元就の口に寄せる。
元就は静かにそれを嚥下した。
「……んっ、く」
何ら変わりない、しょっぱい鉄の味。
(どうしてコレを上手いものと感じるのだろうか……)
一連の儀式を終え、元親は元就を抱きしめる。
「ホントに、コレでうまく行かなかったら恨むぜ」
「元親は…泣き虫だな…」
元親が泣いている。
(よく泣く男だな。図体がデカイ癖に。ん?元親が泣いた所を見たのは初めてではなかったか?)
わからぬ……。
ゆっくり目を閉じると、意識も一緒に闇に落ちて行った。
つまるところ、元親は今の元就に対しては腫れ物をあつかう様に
大事にしているんですね。だから手も出さないんです。
まだ前半戦。なげぇ~。
秀吉実はこの場面にいますけど完全に空気ですな。
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