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浦崎谺叉琉
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伝聞によると
勘の鋭い電波発信源。
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萌え殺し絵描き。
攻め(責め?)句が上手い。
モノマネちょっとできる。(声系)

だそうです。

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ショートストーリーのつもりでほのぼの的なBLカップリングやギャグや時には真面目なSSを書き込んだりする気まぐれスペース。一時的メモっぽい。
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2024/10/21  10:33:47
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2007/11/16  09:25:14
「も、元親…」
「ん?どーしたよ」

先程ケータイ電話から珍しく着信があり、その電話の内容に我は今、愕然としている。





「バイト、クビになった」

「あ?」
「クビだクビ。解雇された!!」
なんということだ…明智とか言うやつのせいでやむなく数日寝込む羽目になって、数回連続で無断欠勤したから当然解雇対象なのだが…これでは…

これでは家賃が払えない!

「はぁ、そりゃ困ったなぁ」
そうだ困ったのだ!
元親はのほほんと我の家事をしていればよいが、我は元親に出会う前から無遅刻無欠勤9時間労働(休憩一時間)のアルバイターだったのだぞ。まさかバイトの上司に「呪われて寝込んでいました」とも言えないし、何より欠席する連絡を全くしなかった我が悪いのだがどうしようどうしようどうしよう?
「まぁ、そんなに慌てずに飯でも食えよ」
食ってなど居られるか!さあ、今から新しいバイト探しだ。求人情報誌を手配せねば…まったく、元親は暢気で良いな。鬼は人間の納税の義務とか年金とかの心配なぞ知らなくてよいからな。ああ困った。
「何だよ、要するに金が要るの?」
ああそうだ。生きていくに欠かせない金のことを考えているのは別にさもしいことではあるまい!
「すぐに必要ならこれを使えよ」
「ん?」
うろうろと居間のど真ん中で頭を抱えて行ったり来たりの我の目の前に、元親が何かの束をいくつか我に突き出した。
「こ、これ…」
「えっと、お金。一万円札が…これいくつあるんだ?」
諭吉の札束が…3つも。
「元親ぁあああ!」
すかさずグーでパンチ。
「ごぁが!」
貴様、銀行強盗とは情けない。鬼だからって許される所業ではないぞ阿呆。いや銀行強盗ではなくスケコマシかジゴロか!ちょっと見てくれが格好良いからってそんな真似…
「ちげーよ!こりゃ真っ当な仕事で稼いだ金だ…あ、真っ当って程じゃないな。ほら、前に話しただろ?」
パンチされた鼻を押さえて、元親が言うには、日雇いバイトの合間に依頼されるちょっとアングラ危険任務の方の給料だと。
「は、はぁ。なるほど。現金で持ち歩くな。通帳に入れろ」
「俺戸籍ねぇもん。なんだったら元就の通帳に入れてくれよ。まだいっぱい有ってかさばるし」
「何、まだあるのか!」
元親が我の家に持ち込んだ大きなスポーツバッグの中に、半分ほどの領域が万札で埋め尽くされているのを我は今更ながら知った。
「だからよ。金に困っているんならこれ使って良いぜ。どうせ俺はあんまり興味ないからよ。元就にやる」
やるって…、金が必要なのは山々だが、我はたかるつもりなどないし…。我の生活は、自立した我が稼がないと…。
あわわわ、求人情報誌ぃ。
「気にすんなよ。昔は結構お前に世話になったから、お返しだ」
「お返し?」
「そ。畑で取れた野菜とか、うまいお菓子とか酒くれたんだぜ」
そういえば。こっそり元親にいろいろ贈っていたな…前世の我。
「むぅ。それなら、ありがたくいくらか援助を受けよう」

だが

「さすがに無職はまずいな。しかもニート」
元々クビになったバイトも、「やりたいことがあるための前提」によるつなぎのような物だった。今思えばそのやりたい事というのは元親と再開をして、再び一緒になる過去世の縁だったが、これから我は何をしてゆこう…。
「専業主婦とか」
うるさいぞ元親。我はそなたより料理も掃除もできぬ。
「夜伽とかー」
黙れ元親。まだ我らはそこまで関係が進んでおらぬではないか。
「じゃぁ、俺の仕事、お前もやってみる?」


「…案外面白いかも知れぬな」
人生に面白いことなど期待しなかった我が、冒険に旅立つ様な興味を示し、挑戦しようと心に決めるのは少々不慣れで怖い。
だが、元親が傍にいるのなら何だってやれるような根拠のない自信がどこからか溢れて来る。
だから、何気なく発した元親のその提案に、乗ってみようと思った。






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