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浦崎谺叉琉
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萌え殺し絵描き。
攻め(責め?)句が上手い。
モノマネちょっとできる。(声系)

だそうです。

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ショートストーリーのつもりでほのぼの的なBLカップリングやギャグや時には真面目なSSを書き込んだりする気まぐれスペース。一時的メモっぽい。
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2007/09/28  04:41:16
愛する人を食べることができるなんて
なんと幸せなことなんでしょう!
我が血肉となって、あの人がこの身と生きてゆくならば、
嗚呼、至福としか言いようが無い。

私は貴方が欲しい
私は貴方が欲しい
私は貴方が欲しい

貴方を食べつくしてしまいたい…










殺風景だがとても広い部屋の中で、明智はとある男と対峙していた。
「光秀、昨日は何処にいた? 研究室を2日も空けるとは」
「信長公…予定を反故にした上、勝手にここを抜け出したことは謝りますよ。ですが私も―」
明智は口元を歪めて、細く鋭い目をさらに細めた。
「獲物でも見つけたか?」
「……ええ、とても美味しくなりそうな方がいました…。だからちょっと…クク」
信長と呼ばれる男が明智に近づき、おもむろに明智の横髪を右手に掬う。
その仕草に明智が僅かに動揺を見せる。
「ッ…。そうやって、私を煽るのは控えていただきたいのですが」
「欲しいか。お前も人の血が」
「…否定はしません。私の中の『人』は、貴方だけですが」
「それなら、今ここでこの手に噛み付けばよかろう」
信長はそう言って髪に触れていた右手を明智の口元に寄せる。
「…」
信長の右手を手に取り、明智はそこに牙を立てた。
信長がその痛みに僅かに眉をひそめる。
流れ出る血を舌で掬い舐め取る。
その姿は扇情的で、明智は恍惚の表情を浮かべていた。
「フフフ、貴方は可笑しい人だ。本当は私が貴方を食い殺したいという願いを、叶えてやってもいいと考えている…。ですがそんなこと私は許さない。食べてしまったら…殺してしまったら、その次に欲しくなった時に食べられない。だから、悔しいけどこのままがいい」
「……」
「一回きりの醍醐味よりも、こうして貴方を少しずつ味わいながら、貴方をどうやって食べてしまうか思案する方が…今は幸せですよ」
「余を脅かす…そうなろうものなら、容赦なくお前を滅するまでよ、光秀」
「いいですよ。でもどうせなら、私を食べてしまってください。貴方なら、一回きりの醍醐味を選ぶと思いますから」
私を砕いて食べてしまってください。
貴方も異能の者。私の体に流れる毒は、気にしなくてすむでしょう…。

「信長様はお前みたいな奴なんか食わないぞ!」
信長の背後に突如、青紫の渦が現れ、それが少年の形へと変化した。
「おや、居たんですか蘭丸君」
「どうせお前の肉はまずくて吐き気がするさ、さっさとどっかで死んじゃえ!」
「酷い事を言う餓鬼ですねぇ」
ため息をついて信長から離れる光秀。そのまま踵を返し、部屋の出口へ向かう。
「光秀、先程龍族の者がこの施設に援助を求めてきた。処理はお前に任せよう」
「研究対象が増えるのはいいことです。迎え入れますよ…では」
振り向きもせずに、明智は部屋を後にした。
「信長様ぁ…なんで光秀は呪い屋より研究の仕事ばっかりやってるの?」
「闇自体よりも、闇を纏う者に興味がある…光秀はそういう生き物だ」






「…だから最近になって、元就の魂の匂いがした時、すげぇ嬉しかったんだ」
「最近とは、いつの事だ?我が子供の頃にでも気づいていたか?」
「いや、去年の冬に入る頃かな…」
そういえば…その頃は確か、熱を出して夜の桜吹雪を初めて観たのだった。
成る程、我の夢が元親を呼んでいたのだな。
我は自分で気づかない魂の内で、元親をちゃんと待っていたのだ。
「もうお前を、失いたくない。ちゃんと、一緒に生きたい。今回の事で、ちょっと自分が鬼って事、嫌いじゃなくなったな」

「もとちか」
「何だ?」
「すまない…」
「いいよ、別に」
「そうではない」
我が死んだのは、自分で選んだことだ。しかし、元親を長年心痛ませて、苦しむ事をしてしまったのだ。
「元親は悪くない。我が元親を傷付けたのだ」
「いいって、今はちゃんと目の前に元就が生きているんだ。…だから俺は淋しくもねーし、毎日が輝いている」
「……」
なんとも人間くさい鬼だな、元親は…。そのようなクサイ台詞、人間でもなかなか使わぬぞ。
「俺は人間の血は流れていない鬼なんだけどな…」
「我…も、ちょっとだけ鬼になった、ぞ」
「へへ、もしかしたら並の人間より長生きになるかも知れねぇな」
嬉しさに微笑みあって、そのまま二人でベッドに潜り込んで朝を迎えるまで抱き合った。
キスをして、軽く体に触れ合って…。
きっと昔の我はもっと…まぐわいもしていたのだろうな…恥ずかしい。
今は、寄り添って、夜明け前の冷えた空気に晒された体を、互いの体温で暖めあう。







「秀吉ー。寒いからもう帰ろッか」
「うむ…」
長い時間、ベランダ越しに元親と元就の様子を観察していた竹中は、白い溜息を吐きながら、背中から抱きしめている秀吉を見上げた。
「ねぇ、秀吉…」
「む?」
「一番…生きるために必要なものって何だと思う? あ、食べ物とかじゃないよ。心に於いての話」
「…我は、希望だと考える」
「パンドラの箱かぁ…そうだね、一番最後に箱の底にあったものだから。きっとどんな事よりもずっしりと重いんだろうね…」
「半兵衛は、何と考える?」
「僕? 僕はね…パートナーかな…」
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