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プロフィール
HN:
浦崎谺叉琉
性別:
非公開
趣味:
惰眠
自己紹介:
伝聞によると
勘の鋭い電波発信源。
いいひと。
萌え殺し絵描き。
攻め(責め?)句が上手い。
モノマネちょっとできる。(声系)
だそうです。
[ここの動作環境]
OS:
Windows 2000
Windows XP
Browser:
InternetExplorer 6.0
Netscape:7.1
Firefox:1.5
Sleipnir:2.1
Opera:8.5
勘の鋭い電波発信源。
いいひと。
萌え殺し絵描き。
攻め(責め?)句が上手い。
モノマネちょっとできる。(声系)
だそうです。
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ショートストーリーのつもりでほのぼの的なBLカップリングやギャグや時には真面目なSSを書き込んだりする気まぐれスペース。一時的メモっぽい。
2024/10/21
10:37:47
2007/12/12
14:57:51
へぇ、チビの癖になかなか、いや、かなり根性あるぜ。
こんな体格差で怖じ気づかず、全力で俺に向かってくる。
「ふん、貴様なぞ、我の敵などではないわ!」
「はん?大口叩く割に動きにキレが無くなってるじゃねーか!」
「黙れっ。我は負けぬ」
口元を拭うとチリチリと痛む。気づかないうちに引っ掻かれたか。
久々に楽しい戦い。
こいつ、面白ぇ。やるじゃねぇか。
ちっこい身体でぴょんぴょん跳びまわって、俺の攻撃のいくらかは身を翻すようにしてかわしてゆく。
こんな体格差で怖じ気づかず、全力で俺に向かってくる。
「ふん、貴様なぞ、我の敵などではないわ!」
「はん?大口叩く割に動きにキレが無くなってるじゃねーか!」
「黙れっ。我は負けぬ」
口元を拭うとチリチリと痛む。気づかないうちに引っ掻かれたか。
久々に楽しい戦い。
こいつ、面白ぇ。やるじゃねぇか。
ちっこい身体でぴょんぴょん跳びまわって、俺の攻撃のいくらかは身を翻すようにしてかわしてゆく。
「ひぅ、う…」
30分程、引っ掻き、噛み付き威嚇し合って、疲弊したそいつは倒れた。
コイツが俺ぐらいの体力だったら(体格からして有り得ねぇけど)勝ち目なかっただろう。
「アニキにあんな長時間持ちこたえるなんて…」
部下はずっと後ろで見物していた。最初は俺を応援する声でいっぱいだったが、俺が珍しく難儀している様に皆黙っちまった。
「おい、お前ぇら」
「は…はい、何スか?」
「このチビを手当てしてやるから俺の寝床に連れていけ」
その言葉にそいつがピクリと反応する。
「い、いらぬ。助けなど…」
「チビ、名前は何て言うんだ」
チビという単語に思い切り不快な顔で俺を睨み付けたそいつは
「モトナリ」
そう言って目を閉じた。
「でもアニキ、余所者はいつもどおり通りの外れにポイするんじゃあ?」
動かないモトナリを前足でつつきながら部下が俺を見る。
「んー」
町に侵入してくる侵略者は俺がボコボコにして、町の外へ続く通りに捨てていくのがセオリーだ。
けれど、今回はなんだろう…ちょっとこいつと話がしてみてぇ。
「コイツはイイ技持っているからよ、説得して俺の傘下に入らせてみようと思う」
(それにしても…)
喧嘩だけじゃねぇ。今の戦いで付いた傷の他にも、生傷や古傷が体中に刻まれている。耳も欠けてるし、かぎしっぽだし。
「コイツ何処かでずっとケンカでもしていたんスかね?」
「さぁ、な。とにかく連れて行っておけ。俺は晩飯狩りに行く」
「分かったス、アニキ!」
裏山に入って山鳩を獲って来て寝床に入ると、モトナリはまだ目が覚めていないようだった。
すやすやと俺のお気に入りの場所で寝息を立てている。
体を舐めてやる。
モトナリはどうやら飼い猫のようだ。
緑のベルトの首輪を付けている。その首輪も汚れて傷だらけのボロボロだ。
(捨てられて酷い目にでも遭ったんだろうな…)
「ん、うん?」
モトナリが目を覚ます。
「よ。チビ介」
「な、何をしている貴様ッにゃ!」
起き上がったモトナリの顎をべろんと舐め上げた。
「腹減ったか?さっき山鳩獲ってきたんだけど、うまいぞ」
鳩を咥えて見せると、気持ち悪そうに顔をしかめて、
「要らぬ。我は飼い主からしか餌は貰わない」
と言うもんだ。捨てられたくせに。
「まぁ、ちょっと食ってけよ」
俺は先に山鳩の肉をかじり始める。
野生の鳥は美味いんだぜ、余計な脂肪がなくて。あと、変な餌も食ってないから健康的だ。
「うまいぞ。魚とは違う味わいがあるぞ」
「ふん、欲しくないわ」
食っている様子を見ているモトナリの腹がぐるぐる鳴って止まない。
「腹は減っておらぬ」
無視して食い続けたら、モトナリが近づいてきて、肉を食い始めた。
「野良猫の、食事がどういうものか、気に、なっただけだむぐむぐ。うまい」
「だろ?」
そんな出会いをして結局、モトナリは俺の部下にはならなかった。
だが、一年ほどした今も俺の背中に乗って、俺と一緒に過ごしている。
「あ、あの猫…すごいねー。子猫をおんぶしているよ?」
「わー、可愛い!似ていない親子だけど」
人間たちが適当に俺たちを見て、撫でて。
「何かこの子猫、傷だらけね。可哀想…」
「ホントだ…いじめられたのかな?でも今はお父さんと一緒だから大丈夫だね」
モトナリはその愛撫を一身に受ける。心地良さそうに。
「ほらな、我は人に愛されておるのだ」
と、元就は大分ズレた事を話している。
人間なんてメシの提供以外で能なんかねぇし、つまんねぇモンなのによ。
「モトナリ、昼飯何を食いたい?」
「ツナ缶」
「んじゃ、漁師のおっちゃんに、マグロの切り身もらうか…」
俺はモトナリの首を咥えて駆け出す。モトナリは引っ張り挙げられた反動で俺の背中までよじ上がり、馬乗りの形で俺の身体に掴まる。
いつまでも子猫のように小さくてふちゃふちゃのモトナリを乗せて、俺は漁港に走っていった。
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